城南地区(13)

草茂みベースボールの道白し正岡 子規

 明治29年夏の句。句を刻んだ横に、
 「ここ松山の地に野球を伝えたのは正岡子規であると言われる。明治二十年代のはじめ、子規はアメリカから伝わったベースボールに熱中し、故郷松山の友人知己にこれを教え自らも左利きのキャッチャーとして活躍 した。また、新聞紙上にベースボールを紹介・解説する連載記事を執筆し、俳句・短歌・小説などの題材にもとり入れ、その面白さを広く世に推奨した。子規には、幼名の升(のぼる)にちなんだ「野球(のぼーる)」という雅号もある。(以下略)」
と書かれてある。子規はこれらの功績により平成14年に野球殿堂入りを果たした。
 なお、句碑のある松山中央公園には野球場があり、「坊っちゃんスタジアム」の愛称で親しまれ、その野球場の一角には「の・ボールミュージアム」という展示施設も併設されている。また、球場最寄りのJR市坪駅も「の・ボール駅」の愛称で呼ばれている。
 因みに、東京では、子規が住んでいた東京根岸の近く、上野公園の球場が整備されて、平成18年に「正岡子規記念球場」と称されるようになり、そこには「春風やまりを投げたき草の原」の句碑が建立されている。

所在:松山市市坪西町(松山中央公園坊っちゃんスタジアム横)

城南地区(13)番