城東地区(5)

れうらんのはなのはるひをふらせる(野村)朱(燐洞)

 「れうらん」は「りょうらん」で、「繚乱」、「撩乱」とも。花の咲き乱れるさま。「はるひ」は春の陽光のこと、花ざかりの春の明るさを詠んだ句で、大正4年(一九一五)4月21日の「海南文芸」に、朱燐洞が主宰する十六夜吟社4月例会での句として見える。この時、朱燐洞は数え年二三歳。この句は、後に「層雲」大正5年8月号にも掲載されている。

 この句碑は、はじめ昭和26年4月、永木町の旧松山城南高等学校(現松山学院高等学校)の敷地内に建立されたが、北久米町への校舎移転に伴い、昭和56年7月、正門前に移設。

 さらに、令和6年3月、同校のグラウンド東側(地域の方が集う散歩道に面した場所)に移された。朱燐洞自筆。

所在:松山市北久米町(松山学院高等学校グラウンド東側)

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