風早一茶の道コース(5)

高橋五井ごせい邸跡

 西明寺を出た一茶は、紹介されたのかどうかは不明であるが、すぐ近くにある上難波の庄屋、柳々庵五井邸にたどり着き、泊まることができた。五井は本名高橋伝左衛門と言い、天保5年(一八三四)没している。
 一転して宿を得た一茶は、「百歩ほどにして五井を尋ね当てやすやすと宿りて」と前書きして
  月朧よき門探り当たるぞ
と、その心情を詠んでいる。「百歩ほど」とあるが、「最明寺」からこの「高橋五井邸跡」まで400㍍位は離れている。
 なお、五井邸跡の庭先にこの句を刻んだ句碑が建立されているが、今は人が住んでおらず、句碑を見ることはできない。

所在:松山市上難波

風早一茶の道コース(5)番