道後コース(2)

ふゆ枯や鏡にうつる雲の影(正岡)子規

半鐘と並んで高き冬木哉(夏目)漱石

 「ふゆ枯や―」の句は、明治28年冬の句で、子規句集「寒山落木」及び「病余漫吟」にも見える。この句は子規「雲百句」の一句で、子規が余戸の俳人森円月(一八七〇―一九五五 明治3年―昭和30年)のために、愚陀佛庵で書き与えたもので、子規の自筆の拡大。
 「半鐘と―」の句は、明治29年1月3日午後、子規庵で、内藤鳴雪・森鷗外・五百木飄亭・夏目漱石・高浜虚子・河東可全・河東碧梧桐と催主(子規)の八人が会しての初句会での漱石の句。その句を後日、漱石が、余戸の森円月の家で、同家にあった右の子規の書に応じて円月に書き与えたもの。この句は、右子規庵の句会の四点句(最高点)であった。漱石自筆拡大。
 この日、鷗外がこの句会に参加しているが、遅参しており、三回目の運座の句のみ。その句は「霰」という題で、「おもひきって出て立つ門の霰哉 鷗外」という句で、二点句であった。
 この碑は、国際ロータリークラブ第267地区年次大会を記念して、昭和61年11月2日に建立したもの。

所在:松山市道後公園(公園北入口)

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