道後コース(4)

元日や一系の天子不二の山(内藤)鳴雪

「内藤素行先生寿碑
 先生俳名鳴雪ヲ以テ天下に著ルゝモ蓋シ老餘ノ韻事(風流)ノミ 先生素ト漢学ニ造詣深ク最モ力ヲ教育ノ事ニ尽サル 初メ愛媛県学務課長後文部省参事官ニ歴任シ又常盤会寄宿舎監督タルコト多年 郷党育英ノ功没ス可ラズ世人其人格ノ崇キヲ嘆称セザルハナシ
 大正七年八月」

 昔から新年の句として有名なこの句碑は、内藤素行の七〇歳をお祝いして建てた寿碑で、正岡子規・高浜虚子・河東碧梧桐・村上霽月らの句碑に先んじて建てられた。
 鳴雪が、かつて、常盤会寄宿舎の監督をしていた頃の寄宿生、勝田主計(当時の大蔵・文部大臣)らが発起人となって建碑。鳴雪は17年ぶり、夫人は30年ぶりの帰郷で、夫妻そろって大正7年(一九一八)10月27日の除幕式に出席した。鳴雪は七一歳であった。式上、極堂が建碑由来を説明し、鳴雪の謝辞があり、あと、県公会堂(県庁の東の別館の辺り)で祝賀会があった。
 これが鳴雪最後の帰郷となった。

所在:松山市道後公園(公園西入口)

道後コース(4)番