道後コース(11)
あかあかと一本の道通りたり
霊剋るわが命なりけり(斎藤)茂吉
歌人斎藤茂吉の代表の歌の中での最もよく知られた一首である。
茂吉の第二歌集『あらたま』(大正10年・一九二一刊)巻頭六の「一本道」の第一首。「霊剋る」(たまきは(わ)る)は「命」、「吾」(わ)などにかかる枕詞。
茂吉と宝厳寺とのかかわりは、昭和12年5月12日茂吉が参拝したことによるが、この歌は、一説には、東京・代々木ヶ原の秋の傾陽のイメージに、孤独な者の一筋の人生行路を重ねたものと言われる。歌人・山上次郎氏は、茂吉の遺髪を受けてここに納めた。文字は茂吉自筆。平成3年3月15日、一遍会や短歌関係者参列、山上次郎の娘さん三人が除幕。
所在:松山市道後湯月町(宝厳寺)
道後コース(11)番