道後コース(22)

春光や三百年の城の景(酒井)黙禅

 酒井黙禅八〇歳の誕生日の昭和37年3月15日除幕式。文字は黙禅の自筆。三層の松山城天守閣築造は久松定行の代、寛永19年(一六四二)のことであって、この碑の出来た昭和37年(一九六二)から約300年の昔に遡る。句の、「三百年の城の景」とは、正に、この歴史の感慨を詠んだもので、この道後公民館祝谷分館からは城山が実によく見えるのである。黙禅は、昭和34年(七七歳)以来、祝谷公民館俳句会の指導者として毎週木曜日に作句指導をされること数百回に及んだ。碑の石は地元工事中に見付けたもの。台石は重信川上流より。裏面の「祝谷」の二文字は地元祝谷公民館俳句会及びこの石の出所などのすべての意を含めたもの。
 なお、分館内には、黙禅愛用の文房具及び聴診器などがガラスケースに納めて、保管、展示されている。

所在:松山市祝谷五丁目(道後公民館祝谷分館)

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